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リフォームで明るく親しみやすいクリニックに
長年続くクリニックは、地域住民から愛され頼りになる存在です。しかし年数を経るにつれて「建物の老朽化が目立つ」「待合室が狭い」「暗い雰囲気になってしまう」など、経年劣化による課題が大きくなってきます。
そんなときおすすめしたいのが「クリニックのリフォーム」です。本記事では、実際にクリニックをリフォームした事例についてご紹介します。「工期を短くしたい」「集客力を上げたい」など、誰もが悩みやすいポイントの解決策もまとめているので、クリニックリフォームのご参考にしてみてください。
物件概要
今回の物件は、もともと透析クリニックとして使われていた建物を内科にリフォームするという内容でした。透析治療に必要となる個室が多く、受付と待合の間に壁があるなど昔ながらの間取りとなっています。商店街に面した好立地でありながら、古い外観から「入りにくい雰囲気」と思われてしまうのが課題でした。
またオーナーである院長は他にもクリニックを経営しており、診察を行いながら平行してリフォームを進めるという多忙な日程でした。さらに開業日がすでに決まっていて、従業員も募集済みという状況でご依頼をいただきました。
クリニックリフォームのお悩みと解決策
ここでは、今回のクリニックリフォームのポイントをお悩み別にまとめていきます。病院オーナーの方が抱えやすいお悩みになるため、ぜひ開業のご参考にしてみてください。
お悩み①休診期間を短くしたい
病院リフォームが終わらないと診察がスタートできないので、今回は「なるべく短い工期になるようにしたい」とのご要望でした。しかしあまりにも工期が短いと「手抜き工事なのでは?」と心配になる場合もあるでしょう。工期を短くするためには、相応の工夫が必要となります。
【解決策】定時後の打合せやきめ細やかな情報共有、夜間工事も
今回のリフォームは、他のクリニックでの診察がある中での工事でした。そのため診察が終わった定時後に打合せをするなど、最大限寄り添った対応で迅速化を図りました。また直接現場に来られない時には、担当者から写真をお送りして共有していました。工事状況を細かく把握できるため、安心できるとお喜び頂いています。
さらに今回は開業日が決まっている中でのリフォームだったため、工期の最終局面では夜間工事を行う場面もありました。また解体工事・弱電工事・外装工事といった分離契約も、複数の業者同士での調整を行うことで工期内に収まるよう工夫しています。
お悩み②集客力を改善したい
病院やクリニックは、「建物の外観」次第で入りにくい印象を与えてしまいます。今回の物件も、経年劣化が進んでいたことから古い印象を与えているのが難点でした。患者様は体調の良くない状態で訪れることが多いため、入りにくいクリニックだと集客力にも影響を与えてしまうでしょう。
【解決策】明るくオープンな外観・内装にリフォーム
今回の改装を行ったクリニックは、「地域密着型」「患者様に寄り添ったクリニック」にしたいとのご要望でした。訪問診療を行うこともあり、リフォームに当たっては患者様と距離が近く親しみやすい雰囲気となるよう計画しています。
リフォーム前のクリニック(写真左)は玄関が小さく、外から見て暗い雰囲気となっていました。そのためリフォーム後(写真右)では玄関を透かしガラスに取り替え、中の雰囲気が分かるよう工夫しています。明るい雰囲気になったことで、新規で訪れる患者様も入りやすくなりました。
夜間には建物内の明かりがもれ、温かみのある外観を演出しています。透かしガラスになっているため患者様の姿は見えず、プライバシー面も安心です。
内装に関しては、ミサワリフォームからの提案でクリーム色の優しい色合いにプランされています。柔らかく落ち着いた雰囲気にまとめることで、患者様にリラックスしていただけるよう工夫しているのが特徴です。
また通常のクリニックだとCT室や診察室は無機質な雰囲気であることも多いですが、今回はすべての部屋で内装を揃えています。「検査室に入ると緊張する」という患者様の負担を軽減し、安心して治療できる雰囲気が魅力です。
お悩み③スタッフの働きやすさを向上したい
スタッフにとって居心地の良いクリニックは、患者様にも過ごしやすい雰囲気が伝わります。「間取りが複雑で移動が面倒」「段差につまずくのがストレス」などの問題は、ちょっとした間取りのリフォームで改善できるポイントがたくさんあります。リフォームの際には、「スタッフの働きやすさ」という面からも計画を立てるのがおすすめです。
【解決策】間取りの工夫で業務効率化
間取りに関しては、透析用の個室が不要になったため全体的に広々としたプランに変更しています。また以前の間取りでは、受付が箱状になっており待合室と隔たりがありました。しかし受付に「マジックミラー」を設置することで、中に居ながら待合にいる患者様の様子が分かりやすくなりました。大きな位置変更はしていないものの、受付から患者様の様子が分かることでサービスの向上に繋がっています。
今回のリフォームでは、スタッフの通るバックヤードとお客様のいるエリアで「床の色」を分けています。エリアを明確に分けることにより、感染症対策や事故防止にも繋がり安全性が高まるでしょう。直感的に空間把握がしやすくなることで、スタッフの移動もスムーズになりました。
また床下の配管設備の取り換え時には、以前まであった「段差」をなくす工事を行いました。ちょっとした段差でも、つまづくと事故の原因になってしまいます。フラットな床面になったことで、よりスタッフの負担軽減に繋がりました。
リフォーム後の内装紹介
ここでは、リフォーム後の事例写真を部屋別にご紹介します。地域のクリニックにぴったりの温かみのある内装なので、ぜひご参考にしてみてください。
トイレ
リフォームで、木目の優しい雰囲気が感じられるトイレに生まれ変わりました。清潔感があり、患者様にも安心して使っていただける内装です。ほかの部屋ともクロスや床材を揃えることで、統一感が出ています。
受付
こちらはリフォーム後の受付スペースです。落ち着いたダークブラウンが、空間のアクセントになっています。間接照明でライトアップすることで、ふんわりと柔らかい雰囲気が感じられます。受付は「クリニックの顔」となる部分のため、しっかりと明るさを確保しておくのがおすすめです。
診察室/検査室
診察室や検査室は、間取りは大きく変えずに主に内装のリフォームを行っています。内科は風邪などのシーズンに多くの患者様が訪れるため、幅広い年齢層に対応した内装がおすすめです。今回の物件のようにクリーム色の落ち着いた内装であれば、子どもからお年寄りまで安心して受診できるでしょう。
スタッフルーム
スタッフルームは、従業員の休憩や荷物置きに使用されます。イスとテーブルがあるため、スタッフ同士でのコミュニケーションも取りやすくなっています。質の高い医療のためにも、スタッフがゆっくり休めるような配慮が必要です。
まとめ
本記事では、透析クリニックから内科に改装を行ったリフォームの事例をご紹介しました。長年続いているクリニックでありがちな「建物が古くて使いづらい」「患者様の集客力を上げたい」といったお悩みは、リフォームすることで解決できる点も多いです。今回の事例を参考に、リフォーム計画を立ててみてはいかがでしょうか。
ミサワリフォームでは、豊富な事例に基づく提案力でお施主様の課題を解決します。「業務と並行のリフォームのため早く終わらせてほしい」「リフォームで集客力を上げたい」とお考えのお施主様には、最適なプランをご提案いたします。
また今回ご紹介した「クリニックからクリニックへのリフォーム」のほか、他業種への転用実績も多数あります。物件のリフォームをお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。