中古リノベーションをする物件の購入を検討する際、実際に現地を見る「内覧(内見)」。そのとき、どこを見るべきなのでしょう?チェックするべきポイントはたくさんありますが、リノベーションやその後の住み心地に大きく影響しそうな、特にチェックして頂きたいポイントをご紹介していきます。

戸建

戸建は、マンションと違い個体差が大きい建物です。特に基礎・柱・梁などの構造と呼ばれる部分に不具合があると、建物の寿命が短くなりってしまいます。まず構造が健全かどうかを確認することが重要です。

基礎・外壁ヒビ

戸建でまず確認したいのは、外壁や基礎まわりのヒビです。 基礎とは家の一番足元の部分で、コンクリートでできている部分です。 この基礎や外壁に、特にすきまが大きいもの(紙が入る・ペンの先が入る)などのヒビがあったら要注意。地震に対して弱かったり、地盤に問題があることが考えられます。また、このヒビから雨水などが侵入し、柱などを腐られている可能性もあります。

天井・壁

次に、室内に入ったら天井や壁を見ていきます。外壁と同様に大きなヒビがないかのチェックや、雨漏れなどのシミがないか?カビなどの形跡がないか?などをチェックしてください。

ドア・窓

ドアや窓の開閉がスムーズかも確認してください。家がゆがんでいると、ドアや窓が開けにくくなる場合があります。

床下・天井裏

空き家などで可能であれば、床下・天井裏も見れればベストです。湿気の状態、断熱材の有無や種類、配管の状態などをチェックすることができます。

マンション

マンションは、戸建と違って、リノベーションでできないことが多いので、リノベーションの制限となる項目を主にチェックしていくことをお勧めします。

床の下に空洞(スペース)があるか?

マンションのリノベーションの可否に大きく影響することの一つが、「床下があるか?ないか?」床下がない(コンクリート直)の床だと、キッチンなどの水廻りが思い通りに動かせなかったり、貼れるフローリングが限定されるなどの影響がでます。

マンションの床は、上図のように床下があるタイプとないタイプがある

床下があるかないかを確認する時は、足のかかとで軽く床をトントンしてみてください。音が反響するようであれば、床下がある可能性があります。逆に固い感触であれば、コンクリート直の場合があります。

リノベーションで2つの部屋をつなげて広くしたいなどの希望があれば、壁を壊す必要があります。ただし、コンクリートでできている壁は原則壊すことができませんので注意が必要です。

壁の確認方法も床と同じで、トントンしてみるとわかります。手で軽くたたいてみて、軽い音がしたら空洞なので、壊せる壁の可能性が高い。コツコツと固い音がしたら、コンクリートの壁で壊せない壁かもしれません。

給湯器

マンションの給湯器は決まったものしか入らないケースがあります。もし、既存の給湯器が「追い炊き」がついていない場合、リノベーションしても「追い出き」機能が付かないことがあるので注意が必要です。

確認方法として、既存の給湯器のリモコンを見て頂き、「追い炊き」ボタンがあれば、リノベーション後も追い炊きが使える可能性が高いです。

戸建・マンション共通

配管

水道管などの配管が古いと水漏れのリスクが高まります。配管の種類で一番古い管のは「鉄管」、その次が「塩ビ管」、最新のものは「樹脂管」で漏水等のリスクが低くなっています。樹脂管は平成以降に徐々に浸透しているので、築年数が新しいものであれば樹脂管になっている可能性が高いです。

確認方法としては、洗面台の下の扉をあけて中をのぞく、床下・天井裏を確認し、鮮やかなブルーやピンクなどの配管が確認できれば、樹脂管を使っている建物だといえます。

建築図面・ リフォーム履歴

建築時にどのような建て方をしたのか?どんな構造なのか?などの情報が少ないと、希望のリノベーションができななかったり、費用がかさんでしまうなどの問題が発生します。建築時の図面や、その後リフォームを行っているのであればその記録なども、売り主さんから開示してもらうようにしましょう。

地盤・立地

昨今、事前災害が多発しています。どんなに強固な建物でも、地盤が弱かったり、浸水のリスクが高い立地だった場合に、被害を受けてしまう可能性が高いです。購入を予定している物件が自然災害に対してどのような立地なのかを、自治体等で発行させている「ハザードマップ」等で確認するようにしましょう。

内覧同行サービス

これまで中古物件のチェックポイントをご紹介してきましたが、やっぱり建物のことはよくわからない!自分たちだけでは判断できない!プロに同行してほしい!という方向けに、ミサワリフォームでは建築士などの有資格者による物件同行サービスを無料で行っています。お気軽にお問合せください。
※原則、東京・神奈川エリアのみ