先日、『住まいで「老活」』の著者・安楽玲子先生にお会いしました。一級建築士で福祉用具プランナー、ケアマネジャーの資格をお持ちで、高齢期の住まいや暮らしに関する各種相談、設計等を長年手がけておられる方です。
 5月、NHKのある番組に出演されていた安楽先生の「介護の質の7割は住まいで決まる」とのお言葉が大変印象に残り、その後ご著書も拝読し、ぜひお会いしたいとご連絡しました。

▼自宅で趣味を楽しみ普通に暮らすことが生活リハビリ

先生は、「生活の基礎=家」を整える事の重要性を繰り返し指摘されました。
 誰しも年を重ねると体力などが落ちますが、生きがいを持って普通に暮らす、その事自体が生活リハビリになります。家事を行い、趣味を楽しむといった普通の暮らしを続けられる整った「住まい」なら、病気や介護を防ぎ、退院後など介護が必要になった時でも、家で暮らせるので「老後破産」を防ぐ事につながるのです。
 また高齢期には家庭内事故が多くなるので、危険を防ぐよう、家や暮らし方を見直す大事さを具体的に話されました。例えば、物やちょっとした段差につまずく、階段からの転落による骨折は、片付け、段差の解消、階段の手すり設置などで防げます。冬場に洗面所やお風呂場が寒い事で、ヒートショック等を引き起こし浴室内で亡くなる方は、今や交通事故死の数倍です。洗面所や浴室は断熱性を高め、暖房機器を設置する事は、もはや必須といえます。

▼高齢になっても健康で安心して暮らせる家

最後に先生は、家や暮らしを見直すのは大変な気力、労力が必要。早めに高齢期( 65 歳以上)の住まいを準備する事がとても大切であると結ばれました。
 私たちリフォーム会社の社員は、つい部分部分のリフォームをお勧めすることが多くなりがちですが、片付けや階段の手すり設置など簡易な改善だけでなく、長い高齢期を健康で安心して暮らせるよう、家の間取りを見直したり、床
段差を無くしたり、開き戸の引き戸への変更などのリフォームが大事だと思いました。
 私たちは、今一度お客様の立場に立ち「高齢期の住まいとはどうあるべきなのか」まで視野に入れて、もっとお客様と一緒に考え、提案して参りたいと改めて思いました。

安楽玲子先生 著書『住まいで「老活」』

著者:安楽玲子
出版:岩波書店
価格:820円(税別)

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