「いざ」という時の備蓄用食品、また、まとめ買いによるストック食品。
ほとんどの家庭でそういった食品があるにも関わらず、十分な収納スペースが確保されていないケースが多く存在します。
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目次
備蓄用食品、災害時用食品、買い置きの食品はどこに収納していますか?
本来ならば、モノはカテゴリーごとに使う部屋に収納したいですよね。
傘や靴は玄関に。
シャンプーやせっけんはお風呂やサニタリースペースに。
そして、お皿や食品はキッチンに収納するのが、一般的ですし、多くの人がそうしたいと思っているはずです。
ですが実際は、普段の食事に使う食品はキッチンにしまえていても、備蓄用食品や食品ストックはキッチンには収まらず、離れた場所に仕方がなく収納していることがあります。
キッチンに収まらない食品ストックの置き場所の例
- キッチンから離れた押入れや納戸
- 棚の隙間に分散
- 棚の上に段ボールに入れて
- ベッドの下
あらゆるタイミングの災害に備えるために家の中に分散させて防災セットを収納しておくことは重要ですが、
最適な場所に収納しないことによって、次のような問題が発生する可能性があります。
発生しうる問題点
- 賞味期限を過ぎてしまう(食品の存在を忘れてしまっていたり、思ったよりも前に購入していたりします)
- 匂い移り(洗剤類など食品以外のモノと同じ場所に収納することで起こりえます)
- 十分な量を保管できない (スペースが限られていて、災害時に必要な量が確保できていないこともあるようです)
- いざという時に取り出しにくい(普段使わないモノだからと、奥にしまい込んでしまいがちです)
ベストな収納方法とは、「しまいやすく、取り出しやすい」こと。
きれいに収納できたとしても、取り出しにくくてモノを使用しなければ、モノは存在しないことと一緒であるにもかかわらず、家の中のスペースは占拠している状態です。
また、一度取り出した後、しまうのが面倒な状況にあったりしても、収納計画は完成したとは言い難いのです。
キッチンクローゼット・パントリーという選択肢
注目の備蓄方法『ローリングストック』
ローリングストックとは少し多めに食品を備蓄しておき、普段の生活の中で消費し、消費した分は、新たに買い足す備蓄方法です。一定の備蓄量を保ちつつ、常に新鮮な食品を保管して置けるという利点があります。
備蓄用・ストック用食品を特別なものとせず、通常の食事に取り入れることにより、賞味期限切れという事態も防げますし、有事の際も、普段と同じ食事をとることができます。
そんなローリングストックを機能させる収納のリフォームはどんなものがあるのでしょうか。
案1:キッチンクローゼット
例えばキッチンカウンターの背面に設置すれば、振り返るとすぐに必要なものに手が届き、しまうにも便利です。
壁の一面を使った天井までのキッチンクローゼットなら、たくさんの食器や調理器具を収納できます。
カウンター下のスペースを活用するのも有効でしょう。
来客の際など目隠ししたいときは、引き戸タイプの扉を設けることで解決。
ほこりや油汚れを防ぐためにも扉があると便利です。
たっぷり収納できるオープン棚を設けて、お気に入りの食器や調理道具を飾り、見せる収納にするのもおすすめです。
クローゼットの色を壁の色と同色にしたり、扉をフロストガラスなどにすれば、存在感をなくすことができますし、ビビッドな赤や緑にすればLDKのアクセントにもなります。
事例
案2:パントリー
大きさはさまざまですが、1坪程度の広さがあると3方の壁に棚を設けてストック品などを分類・収納できます。
冷蔵庫や電子レンジなどの家電も収めてしまえば、リビングからの眺めもすっきりします。
洗濯機を置いて洗濯室にすれば、家事作業をひとまとめにできます。
トップライトを設けて太陽の光を採り入れれば洗濯物干し場を兼ねることも。
パントリーの片隅にデスクを設けた家事コーナーでは、アイロンをかけたり、家計簿をつけたり、PC作業にも重宝します。
例えばこんな間取り・・・
事例
番外編:自由に行き来できるサーキュレーションプラン
キッチンの両サイドから行き来できる間取りのことを言います。リビング、サニタリー、そして玄関から、循環するような導線を設けることにより、買い物後の食品をしまう際や、洗濯などの家事導線が楽に描きやすくなります。
例えばこんな間取り・・・
空間は活用次第
同じ広さであっても棚を増設したり、棚をスライド式にしたりすることで、収納量を増やし、さらには、取り出す・しまうという動作のストレス軽減が可能になります。
キッチンは作業することが多い場所。少しでも快適な空間を実現していきましょう。 「なんとなく我慢している」「ささいな事だけれど不便さを感じている」など、ちょっとしたお困りごとを解決するアイデアがリフォーム事例から見つかるかもしれません。