築50年以上の古民家リフォームシリーズをご覧いただきありがとうございます。
まだ読んでいないよ、という方はぜひ下記をご覧ください。
目次
築50年以上の戸建の問題点 後編
新宿まで約20分、都内某区の築50年以上、延床面積15坪、駅から6分の物件、どう変わる?!
「まるまるリフォーム」でフルリフォーム中築50年の住宅の構造見学会での様子をお伝えします。
後編では間取りの変更をレポートします。
前編は「暑さ・寒さ対策」
温暖化やヒートショックなどで注目される、住居内の室温の問題。
リフォームでできる対策にはどんなものがあるのでしょうか?
間取りで暮らしはどう変わる
間取り変更でひろびろ、ゆったり
時代によって、人のライフスタイルは変化します。椅子に座ることが多くなり、食事の場所はちゃぶ台からダイニングテーブルへ。家電の変化で家事も変わりました。そういった変化から遠く感じる住宅ですが、年月を重ねるほどに細かな使いにくさが積み重なってゆくようになります。
今回は1階を大きく変更、水廻りの位置を変えています。約8畳のLDKで、生活しやすい間取りになりました。

くつろぎの場所、お風呂
もとの浴室は、1畳強のサイズで、湯舟が90センチ角程度。絶対に膝を折らなければ入れないようなサイズでした。
今回は間取り変更をし、広さを確保して1216サイズという、マンション標準サイズのユニットバスを設置します。
ユニットバスにすることで、断熱性やお掃除の簡便さが高まります。

天井の高さも変えられるんです!
この建物はもともと延べ床面積15坪と小さな建物です。天井も低く、身長154センチのスタッフMですら圧迫感を感じるほどでした。ですが、今回の見学会ではそれほど圧迫感を感じず…。確認したところ、天井の高さを3センチ上げているそうです。
3センチ高さが変わっただけで感じ方が変わるとは思いませんでした。
まだ天井を張っていないので完成が楽しみです!
階段と2階の床のはざま

画面中央、3センチほど高さを上げています。
1階天井付近

新しい白っぽい木材の位置で天井を張ります。
構造補強って?
フルリノベーションの場合、壁や柱を取り払い、間取り変更を行う場合があります。その際に建物の強度が弱くなってしまっては困ります。
そのため、必要な部分に柱を増やしたり、耐震補強金物で補強を行います。
また、1981年以前に建てられた建物は、旧耐震基準での施工となっているため、新耐震基準への適合が必要となっています。そのための補強を行います。
耐震補強金物

斜めに木材を入れ、床近くに補強金物を設置(天井も同じく設置)

新しく梁も追加されています。
木材を無駄にしない

ここまで写真をご覧いただいて、木材の色が違ったり、文字が書いてある梁があることにお気づきでしょうか。
活かせるものは活かし、必要な材料や補強を施すのが「住まい再生 まるまるリフォーム」の特徴です。
ちょうど住まい再生担当者から興味深いものをみせてもらったばかりでした。

右端「築54年の柱」
この物件の木材です

上から見ると、内部は変化がないことがわかります。
木材表面の色は変化しても、内部はきれいなままです。
実際目にすると、木材の強さを実感することができます。
築54年の柱は無垢材だけれど、築48年の柱は集成材です。この数年の間の技術の進歩を感じます。また、集成材も年輪からどんな木材を使用しているかがわかります。
「住まい再生 まるまるリフォーム」では撤去した柱なども、可能であれば材料として再生させ、施工に利用しています。木材を無駄にしない、エコなリノベーションです。
最古の木造建築といわれる法隆寺の木材が約1300年前のものと言われています。
法隆寺の木材や建築と比較することはおこがましいですが、住宅は適切なメンテナンスとリノベーションで、永く生かしていくことができることを感じますね。
次回をお楽しみに!
次回はいよいよ完成のお披露目です。築50年以上の建物が、どんなふうに変身するのか…! どうぞお楽しみに
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